イギリス文学の最高傑作!ミルトン『失楽園』5分間あらすじ


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

『失楽園(上)』ミルトン 岩波文庫

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『失楽園(下)』ミルトン 岩波文庫

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ミルトンは17世紀の人物です。400年以上も昔に書かれた本が今でも読み継がれていることに驚かされます。

『失楽園』あらすじ/要約

本書『失楽園』は「アダムとイブが楽園から追放されてしまう物語」です。

旧約聖書の『創世記』をテーマにしています。

まず、サタンが神に反乱を起こす場面から物語は始まります。

サタンがどうして反乱を起こしたのかはその後語られていくのでここでは割愛します。

サタンの反乱は失敗に終わり、サタンはその後地獄に送られることになります。

地獄に落ちたサタンですが、なんとかして全知全能の神に一泡吹かせたいと考えます。

そこでサタンが目につけたのは「人間」でした。

サタンは神が新しい生命として「人間」を創ろうとしていることを知ります。

サタンはエデンの園に向かい、アダムとイブを唆します。

ミルトンの叫び

本書『失楽園』では、基本的にミルトンの考えや言葉は登場しません。

しかし中にはミルトンの魂の叫びと言っていいようなセリフもあります。

人間よ、恥を知れ、と私は言いたいのだ!呪われた悪魔でさえも悪魔同士で固い一致団結を守っているのだ、それなのに、生けるものの中で理性的な人間だけが、神の恩寵を受ける希望が与えられているにもかかわらず、互に反勢し合っている。(p82)

悪魔でさえも協調しあいながら生活をしている。

それにもかかわらず人間は人間同士で争い、無駄な血を流している。

現代でさえも戦争や紛争は絶えず、人間同士で争い続けています。

ミルトンは17世紀の人物ですが、400年以上経っても人間は進歩していないのだと気がつかされます。

楽園追放

失楽園の中でも最大の盛り上がりどころは、知恵の実を食べてしまう場面でしょう。

特に人間らしさが出ているのはイブよりもアダムの方にある気がします。

アダムはサタンが自分たちを唆しに来ることを知らされていました。

アダムはイブと行動を共にし、常に一人の状態にならないように警戒していました。

しかし、イブはおてんばな女性でした。

イブはアダムの忠告を無視して一人で行動し、そしてサタンに唆されてしまいます。

イブが知恵の実を食べたことを知ったアダムは絶望してしまいます。

アダムは「知恵の実を食べることは大したことないだろう」と思い食べてしまいます。

しかし、アダムは本当に大したことがないと思っていたわけではないはずです。

もうどうにもならないことを悟り、急に合理化し、楽観視している部分にアダムの人間臭さを感じます。

『失楽園』感想/まとめ

イブがおてんばのようなキャラ設定であったのは非常に驚きました。

ミルトンの『失楽園』には良い意味で人間臭さが滲み出ています。

私が読んでいて、非常に似ていると感じたのは『オイディプス王』です。

ギリシア神話の人間臭さや悲劇さは非常に『失楽園』に似ていると感じました。

旧約聖書と聞くとどうも胡散臭いような気がしてならないという方、いるかもしれません。

そんな方はまずミルトンの『失楽園』を読んでみていただきたいです。

現代に生きる私たちと同じように嫉妬し、苦しんでいることがわかるかと思います。

また、アダムとイブの話はあまりにも有名ですが、他の場面も教養として知って損はない内容だと思います。

最近読んだ本の中でも、かなり気に入りました。

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

『失楽園(下)』ミルトン 岩波文庫

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『失楽園(下)』ミルトン 岩波文庫

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『オイディプス王』ソポクレス 岩波文庫

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