悪の限りを尽くした男!シェイクスピア『リチャード三世』あらすじ


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

『リチャード三世』シェイクスピア 岩波文庫

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『リチャード三世』あらすじ/要約

本書『リチャード三世』は「国を支配するという大きな野望を持った男の物語」です。

時は15世紀後半のイギリス。

当時のイギリスには二つの政治的権力があり、互いに敵視していました。

一つがランカスター家、そしてもう一つがヨーク家です。

お互いに王位を争う中、ヨーク家のエドワード四世という人物が王位に就きます。

エドワード四世の統治によって、平和な日々がもたらされます。

しかしそんな平和な世界で、王位に就くという野望を持った人物が現れます。

それがエドワード四世の弟、リチャード三世です。

リチャード三世は、自分が王位に就くために権謀術数をめぐらします。

薔薇戦争

本書『リチャード三世』は薔薇戦争とも深い関わりがあります。

薔薇戦争を知らなくても楽しめますが、より楽しむために紹介します。

薔薇戦争は1455~1485年の40年間続いた内乱のことです。

ランカスター家とヨーク家の争いのことを指しています。

薔薇戦争の名前がついた理由は、王位継承で争っていた二つの家の紋章が薔薇だったからです。

ランカスター家は紅薔薇、ヨーク家は白薔薇を紋章にしていました。

百年戦争後、ランカスターのヘンリー六世をヨーク公リチャードが襲撃します。

その後ヨーク公リチャードは戦死しますが、息子のエドワード4世がヘンリーと六世を倒し王位に就きます。

エドワード四世はその後、ヘンリー六世の妻マーガレットと戦い、勝利します。

エドワード四世の子どもがエドワード五世、そして四世の弟が本書の主人公リチャード三世ということです。

リチャード三世が生きていた時代は、薔薇戦争の真っただ中であったということになります。

リチャード三世の時代で、薔薇戦争は終局を迎えることになります。

この世への復讐

王位につくために権謀術数をめぐらし続けたリチャード三世。

リチャード三世の謀りごとによって、もたらされた悲劇は数しれません。

どうして、リチャード三世はそこまでして王位に就きたかったのでしょうか。

そこには、この世界に対する復讐がありました。

リチャード三世は自分の容姿にコンプレックスを持っていました。

リチャード三世の兄であり、王であったエドワード四世。

容姿端麗だったエドワード四世に比べ、リチャード三世の容姿は劣っていました。

兄に対する劣等感。そしてそんな容姿にさせた世界への恨み。

それによってリチャード三世は悪の限りを尽くすことを決めたのでした。

『リチャード三世』感想/まとめ

ありとあらゆる悪を振りかざすリチャード三世に逆に好感を持ちました。

本来であれば、理性で踏みとどまるはずの領域にも無遠慮に踏み込んでいく。

その潔さが人間離れしています。

そこには罪の意識というのは全くありません。

物語としては非常に楽しむことができました。

リチャード三世の行為についてはシェイクスピアのでっち上げという噂もあるようです。

確かにもし実在しているならば末恐ろしい人物でしょう。

リチャード三世という人物は、文学だから許される人物であるような気がします。

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

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