ユダヤ人迫害を垣間見る?シェイクスピア『ヴェニスの商人』あらすじ


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

『ヴェニスの商人』シェイクスピア 岩波文庫

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『ヴェニスの商人』あらすじ/要約

本書『ヴェニスの商人』は「金銭の貸し借りを中心に展開される喜劇」です。

イタリア、ヴェニス。ここに二人の商人がいました。

アントーニオシャイロックという人物です。

アントーニオとシャイロックは、対照的な人物でした。

アントーニオは、困っている人に手を差し伸べずにはいられない人物。

彼は生活が困窮している人々に、無利子でお金の融通をしていました。

一方で、シャイロックという人物は非常に冷淡な人物。

シャイロックは高金利でお金を貸すことで富豪になった人物でした。

ある日、アントーニオを友人のバッサーニオが訪問します。

対照的な二人

アントーニオとシャイロック。

共に人にお金を融通しながらも全く性格が対照的です。

アントーニオは善良な精神を持ち、人に対して施しを与えることを惜しみません。

一方で、シャイロックは私利私欲のために生きる人物で、高額な利子でお金を貸しています。

アントーニオとシャイロックはお互いに憎み合っていました。

アントーニオには、高額な利子をつけるシャイロックは悪魔のように見えたのでしょう。

シャイロックには、人に何でも与えるアントーニオが偽善者のように見えたのかもしれません。

友人のため、アントーニオはシャイロックに対してお金を融通してもらう場面があります。

しかしシャイロックはなかなかお金を貸すことを了承しません。

それはお互いに自分のモットーとは反する人物だからでした。

ユダヤ人迫害

本書『ヴェニスの商人』に登場するシャイロック。

『ヴェニスの商人』では、一貫して悪役として描かれています。

シャイロックは高利貸しのユダヤ人でした。

高利貸しというのも当時のキリスト社会では、罪悪なものとして疎まれていた存在でした。

人に無利子でお金を融通し、友人の頼みに真摯に向き合っていたアントニーオ。

アントニーオでさえもユダヤ人のシャイロックを軽蔑していることがわかります。

『ヴェニスの商人』では、シャイロックを「悪魔」「悪党」などのように呼んでいます。

シャイロックはユダヤ人であることからキリスト教徒から差別されていました。

ユダヤ人の迫害は、本書『ヴェニスの商人』の中心テーマであるに違いありません。

『ヴェニスの商人』感想/まとめ

誰でも困っている人にはお金を融通するアントーニオ。

自分の私利私欲のために高金利で金を貸すシャイロック。

誰でもアントーニオのような人物に幸せになってほしいと願うでしょう。

しかし、理想だけでは人は生きられません。

もし無利子でお金を貸しているだけだったら、生活することはできません。

『カラマーゾフの兄弟』の大審問官のシーンにもあったように、人にはパンが必要です。

徹底して虐げられているシャイロックに少し同情しました。

彼も生きるために高利貸しになったのかもしれないと思うと笑うことはできません。

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

『ヴェニスの商人』シェイクスピア 岩波文庫

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『カラマーゾフの兄弟』

『カラマーゾフの兄弟(上)』ドストエフスキー 新潮文庫

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