日本人が持つ心とは?『心』ラフカディオ・ハーンのあらすじ/感想


こんにちはshunです!

今回はこちらの本を読了したので、紹介したいと思います。

『心』ラフカディオ・ハーン 岩波文庫

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『心』あらすじ/要約

ラフカディオ・ハーンは、アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれました。生まれはギリシャでしたが、1890年、つまり明治23年に来日しています。

来日後には日本国籍を取得しています。日本国籍を取った際の名前は小泉八雲です。

そんな、ラフカディオ・ハーン著の作品『心』。

日本には、世界で信仰している人が多い宗教、キリスト教やイスラム教を信仰している人はそれほど多くはありません。

それでは、そんな日本人たちの間に共通している民族精神とは一体何なのでしょうか?そしてそれは他の民族精神と比較して、どのような差異があるのでしょうか?

『心』は日本人の民族精神を浮き彫りにし、日本人にどのような宗教観があるのかを明確にした作品です。

日本人の親としての精神

ラフカディオ・ハーンは、本書『心』の中で、極悪非道な殺人者や石川五右衛門でさえも、子どもを殺すことができなかったことに注目しています。

子どもを生かしておけば、将来その子どもが報復に来る可能性も十分に考えられたはずです。しかし、あえてその子どもだけは生かしておくことを人殺しが選んだのです。普通に考えればありえないはずの出来事です。

彼は、我々日本人には「親としての心」が備わっていると述べています。実際に自分に子どもがいるか否かに関わらず、私たち日本人の精神には子どもに対する愛情を持ち合わせていると彼は考えているのです。

普段の日常生活でもそれは現れているような気がします。

子どもを見れば、「可愛い」という言葉を発している人は私の周りだけを見てもよくいます。

しかし、別に、特定の子どもだけが特別可愛いわけではありません。他の子どもがいれば、その人は同じように「可愛い」と言います。特定の子どもだけが可愛いのではなく、子ども自体に対して愛情を持っているのです。

質素倹約という長所

ラフカディオ・ハーンによると、西洋人と比べて、日本人が優れている点の1つとして、質素で倹約であることを挙げています。

日本の家には、必要最低限の物しかないと彼は述べています。家ですらも、すぐに組み立てることができるような質素なもので作られることが多いのです。

それに比べると、西洋には無駄に豪華なものや、値段は張るが全く実用性がないものが多いことを指摘しています。

その具体例として彼が挙げていたのが、ワイシャツ。確かに、よく考えて見ると、ワイシャツは品の良さを伺うことはできますが、実用性はほとんど無いに等しいでしょう。暑さを防げるわけでは無いし、だからと言って寒さを防げるわけでもありません。ワイシャツを着れば、見栄えは良くなりますが、それ以上の効果を期待することはできません。

日本人には、見栄を張って、むやみに不必要なものは買いません。本当に生活に必要なものだけ揃えて生活する。

「足るを知る」という言葉はまさに日本人の質素倹約を表している言葉なのかもしれません。

『心』感想/まとめ

読んでいて、目から鱗というか、興味深い内容が沢山盛り込まれていました。

普段、私たちは、「日本人」であることを意識して、生活することはあまりありません。外国人と頻繁に交流がああり、文化の違いを意識することが多いという人もいるかとは思います。しかし、そのような人もそれほど多くはありません。

その点で、日本人の民族精神を客観的に知ることができたことは、今まで自分たちが全く意識せずにいた部分を浮き彫りにさせてくれる良い経験になりました。

アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれ、そして、来日してきたラフカディオ・ハーン。そんなラフカディオ・ハーンだからこそ、日本人の民族精神を外からの目で、客観的に捉えることができたのでしょう。

しかし、同時に、今の日本人にそのような日本人の民族精神が備わっているのかについては少し疑問を覚えました。西洋化が進んだことで、日本の民族精神の良い部分までも失ってしまったのではないでしょうか。

今の日本人をラフカディオ・ハーンが見たら、果たして彼はどんな反応をするのか気になりました。

また、分量の関係上、本文の多くを占めている仏教と神道に関する話題は省きました。そこまで紹介するとネタバレにもなってしまうと思うので。

少しでも気になった方は、Amazonなどでチェックしてみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

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