スティーブンソン『ジキル博士とハイド氏』あらすじが5分でわかる


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

『ジキル博士とハイド氏』スティーブンソン 岩波文庫

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19世紀のイギリス人作家、スティーブンソン。『ジキル博士とハイド氏』だけでなく、『宝島』も彼の代表的作品です。『宝島』についても紹介している記事があるので、よかったらどうぞ。

それでは、スティーブンソン『ジキル博士とハイド氏』のあらすじや感想を紹介します。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『ジキル博士とハイド氏』あらすじ/要約

『ジキル博士とハイド氏』とは?

スティーブンソンの『ジキル博士とハイド氏』は、「二重人格への欲に手を出した男の破滅の物語」です。

弁護士のアタスンと遠縁のエンフィールドが散歩していると、ある二階建ての建物を見つけます。エンフィールドはその建物を見て、自分が遭遇した奇妙な出来事を話します。

以前ここを通りかかった時、小柄な男と8歳ぐらいの女の子が出会い頭にぶつかりました。しかし、男はなんと少女の顔を踏みつけてその場を去ろうとしたのです。騒ぎはお金を払うことで解決しました。

少女とぶつかった男の名前はエドワード・ハイド。その顔はまるで悪魔が乗り移ったのかのような顔だったと言います。

話を聞いたアタスンは一つのことに気がつきます。アタスンには、医師のジキルという友人がいました。

ジキルは遺言状で、遺産はハイドに渡すようアタスンに指示しており、ハイドはジキルの家にも出入りできました。アタスンはラニョンという医師に相談しますが、ラニョンも知らない模様。

そんな中、ハイドが老紳士を撲殺するという衝撃的な事件が発生します。近くには以前アタスンがジキルに贈ったステッキがありました。ハイドは行方がわからず、家族も見つかりません。ジキルについて何か知ったらしいラニョンもこの世を去ります。

ある日、ジキルの執事がアタスンの元を訪れます。ジキルの部屋の様子がおかしいと言うのです。

現場にいったアタスンは、部屋の中の声を聞いて、そこにいるのがジキルではなく、ハイドであることに気づきます。ドアを破り侵入すると、そこにはハイドが自殺していました。

アタスン宛の封書を開くと、ジキルが薬を飲み、ハイドに変身していたことをアタスンは知るのでした。

人間は善か、それとも悪か

『ジキル博士とハイド氏』を読むと、人間が善の生き物か悪の生き物か簡単に定義できないことに気がつきます。

人はある時には善行をします。しかし、心のどこかには悪行をしたいという気持ちが入っています。

どんなに善人のように見える人間であっても、全く悪行をしないわけではないのです。それは『ジキル博士とハイド氏』に登場するジキルの行動を見ればわかります。

一方でどんなに悪行の限りを尽くした人間でも、全く善行をしないことはないということです。

しかし『ジキル博士とハイド氏』の中で、最終的に善が悪に負け、次第に悪の権化であるハイドに変身していく様を見ると、人間の本質は悪にあるのではないかと思ってしまいます。

法や道徳によって私たちは悪行をしないように言わば強いられているのであり、人間の本質は悪にあるにあるのかもしれません。

ジキル博士の人間としての弱さ

『ジキル博士とハイド氏』の一番注目すべきと言っても過言ではない部分。

それはジキル博士の人間としての弱さです。

ジキル博士は医師としてお金と地位を欲しいままにしてきました。医学博士、法学博士、王立協会員という見るからに立派な肩書きを持っていて、周囲からも尊敬されずにはいられない人物です。

しかし満足せず、ハイドというもう一つの人格になりきることで悪行を堪能し続けます。

この行為には、自分の安定している身は守りつつ、その地位では普段できないことをしたいという欲望が垣間見えます。

ジキルは悪行の全てをハイド氏に押し付けています。自分はジキルという安全な場所から眺めているだけ。

他人にバレないことをいいことに、欲望を尽くすだけ尽くしつつ、責任からは逃げるという人間としての弱さが見えます。

『ジキル博士とハイド氏』感想/まとめ

素晴らしいの一言に尽きます。

人間が持つ、善と悪の二面性。どちらも100:0になることはないのでしょう。

環境によって、あるいは人によって私たちはそのバランスを器用に取っているはず。

『ジキル博士とハイド氏』は三島由紀夫の『仮面の告白』にも通じる部分があると感じます。

人は様々な状況に合わせて仮面を使い分けるという点。それは二つの作品から伺える要素だと思いました。

三島由紀夫の『仮面の告白』の記事はこちらから読むことができます。

スティーブンソンの今まで読んできた著作の中で最も気に入った作品でした。150ページ程度なので、気軽に読めるかと思います。

総評

・オススメ度★★★★★

・読みやすさ★★★★★

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

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