利己的な少年に振り回される!スタンダール『パルムの僧院』あらすじ


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

『パルムの僧院(上)』スタンダール 岩波文庫

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『パルムの僧院(下)』スタンダール 岩波文庫

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フランスの小説家、スタンダール。スタンダールの他の著作については以下の記事で紹介しています。ぜひ読んでみてください。

それでは早速、スタンダールの『パルムの僧院』のあらすじや感想を紹介します。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『パルムの僧院』あらすじ/要約

『パルムの僧院』とは?

スタンダールの『パルムの僧院』は、「一人の美少年を巡る恋の物語」です。

ミラノに住む美少年、ファブリス

ファブリスは、自分もナポレオンのような人間になりたいと思い、軍隊に入ります。しかし、大した戦果をあげずに戦場から離れます。

その後、叔母のピエトラネーラ伯爵夫人(=サンセヴェリーナ侯爵夫人)がファブリスに僧侶になる道を与えてあげます。このピエトラネーラ伯爵夫人がファブリスを溺愛しています。

僧になったファブリスは、マリエッタという女性に恋をしますが、マリエッタにはジレッチという愛人がいました。ファブリスはジレッチを殺害してしまい、投獄されてしまいます。

ピエトラネーラ伯爵夫人はファブリスを脱獄させようとします。一方で、ファブリスは牢獄の司令官の娘であるクレリアと恋に落ちます。

ピエトラネーラ伯爵夫人とクレリアの助けによって、無事脱獄することに成功したファブリス。

ファブリスは、クレリアと再び会うことを切望します。しかし、クレリアには既に夫がいました。クレリアはファブリスを脱獄させる際に二度とファブリスとは会わないことを誓うのでした。

それでも、運命は二人を引き合わせます。クレリアは闇の中でファブリスと出会い、子どもを作ります。しかし子どもは死んでしまい、クレリアもその数ヶ月後に亡くなります。

ファブリスは、パルムの僧院に引っ越します。

エネルギーに満ちた少年

少年ファブリスは、端麗な容姿を持ち、女性からモテます。

そんなファブリスですが、彼にとっては自分に好意を抱く女性はあまり興味の対象にはなりませんでした。

あくまで自分から恋をしたいというのがファブリスの思いであり、自分が苦労せずに寄ってくるような女性はあまり相手にしたくないと考えていました。

ファブリスは女性からモテますが、今のような考えを持っているため、自分に好意を寄せてくる女性には興味を持ちません。しかし、そのような様子を見て、女性はさらにファブリスに好感を持つようになります。

ファブリスという少年は、非常にエネルギーに満ちた人間として描かれています。

ナポレオンを崇拝しているから、実際に戦争に参加しようとしてみたり、自分が恋した女性の愛人を殺してしまったりとやりたい放題の人間です。

ファブリスは若いが故のエネルギーを持っている人間です。

利己的な人たち

『パルムの僧院』には自分のことを中心に考える利己的な人間が多く登場します。

もちろん、主人公であるファブリスも自己中心的な人物でしょう。自分の行為によって、家族や周囲の人に迷惑がかかってしまっても気にしない。

恋した時には、自分の恋を実らせるためにはどうすればいいのかばかり考え、目的のためには手段を選ばないというような人物です。

しかし、利己的な登場人物はファブリス以外にもいます。

ピエトラネーラ伯爵夫人もその例に該当するでしょう。ピエトラネーラ伯爵夫人は自分の甥であるファブリスを溺愛しています。牢獄に捕らえられたファブリスを脱出させようとするところからも、ピエトラネーラ伯爵夫人の溺愛ぶりが伺えます。

ピエトラネーラ伯爵夫人もファブリスと同様、自分の目的のためなら他の人の迷惑も顧みないような人物です。特に牢獄を脱出する場面では、ピエトラネーラ伯爵夫人が人を騙すことさえ厭わない様子が見て取れます。

利己心を強く持った人たちによる恋愛模様が『パルムの僧院』では描かれています。

『パルムの僧院』感想/まとめ

『赤と黒』でもそうでしたが、やはりスタンダールの小説は私には合わないようです。

美少年の恋の模様を描いた作品ですが、個人的には冗長で面白くないと感じました。

主人公と呼ぶべきファブリスには全く感情移入することができません。

ファブリスは他の周囲に迷惑をかけているという自覚はないようで、常に自分がしたいことだけをしている少年です。精神的に幼い少年という印象を持ちました。

作品の途中で登場人物の呼称が変化することがあり、読みにくくなっています。

必ずしも有名な著者や著作が自分にとって面白いわけではないことを改めて理解しました。スタンダールといえば、フランスを代表する小説家ですが、私は好きではないようです。

総評

・オススメ度★★★☆☆

・読みやすさ★★★☆☆

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

『パルムの僧院(上)』スタンダール 岩波文庫

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『パルムの僧院(下)』スタンダール 岩波文庫

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