救いはどこにある?『デミアン』ヘッセのあらすじを簡単に紹介!

デミアン

こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読んだので、紹介していきます。

デミアン

『デミアン』ヘルマン・ヘッセ 岩波文庫

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この『デミアン』は筆者であるヘッセが第一次世界大戦に直面したことを受けて、1919年に執筆されたものだそうです。

ヘッセの他の著書は、別記事で紹介しています。ぜひ読んでみてください。

それでは早速、ヘッセ『デミアン』のあらすじや感想について紹介していきます。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『デミアン』あらすじ/要約

『デミアン』とは?

ヘルマン・ヘッセの『デミアン』は、「少年の心の成長の過程を描いた物語」です。

ジンクレールは光の世界と、闇の世界という二元的な世界が存在することに対して疑念の念を抱く少年です。

ある日ジンクレールは、見栄を張るために嘘の武勇伝を披露してしまいます。

その結果、ジンクレールはクローマーという人物から口止め料を請求されてしまうことになります。口止め料を請求されたものの、幼いシンクレールには、そんなお金はありませんでした。

クローマーからの脅迫に悩まされ続けていた時、1人の転校生が学校にやって来ます。彼の名前はデミアン。

デミアンはジンクレールが脅迫されているという話をきき、シンクレールがクローマーに脅迫をされないように働きかけます。クローマーはその後、ジンクレールを脅迫することはなくなります。

時が経過し、ジンクレールとデミアンはそれぞれ別の学校に行くことになり、疎遠になっていきます。

そして数年後、彼らは再開するのでした。

善と悪、2つの世界

ジンクレールは2種類の世界が存在することに疑問を抱きながら生きていました。2種類の世界とはすなわち善の世界と悪の世界です。

・善の世界・・・家族や正義に代表される秩序が保たれている世界

・悪の世界・・・苦しみや裏切りのある暗い暴力的な世界

ジンクレールは光の世界で生きていた少年でした。

しかし、その世界は突然、音を立てながら崩壊していくことになります。

きっかけは、他愛もない嘘。しかし、それが原因となって、ジンクレールはクローマーという上級生から脅迫を受けるようになってしまいます。

秩序が保たれていた世界から突如、暴力的な世界へと足を踏み入れてしまったジンクレール。

善の世界と悪の世界という2種類の世界を知ったジンクレールは、自分自身の人生を考え、歩き始めます。

救いは自己の中に

先ほども少し触れましたが、ヘッセが『デミアン』を書き上げたのは1919年です。1919年は第一次世界大戦が終結した翌年ということになります。

当然のことながら、戦争はキリスト教徒のヘッセにも強い影響を与えました。

ヘッセは第一次世界大戦によって、妻と別れることや、住む場所を変えることを余儀なくされてしまい、精神はかなり不安定だったと言われています。

同じキリスト教徒であるにも関わらず、戦争で敵対関係になり、互いに血を流し合うという状況も目の当たりにしたのでしょう。

戦争によって重苦しい状況の中、ヘッセは自己の中に救いを見出しました

それは、戦争によって、自己の外の世界で救いを得られなくなったことに対しての一種の処世術だったのかもしれません。

自分がなぜ生きているのかは、外側から与えられるものではなく、自分自身の中から見つけ出さなければならない。

本書『デミアン』には、自分の人生を悲観的に見つめるのではなく、自分の人生と正面から対峙したヘッセの決意と力強さがあります。

『デミアン』感想/まとめ

何でも無作為に受け入れるのではなく、自分自身で、考えて必要なものだけを受容する。このことは簡単に見えるものの、決して簡単ではありません。

特に現代は、ヘッセが生きていた当時よりも遥かに情報を触れる機会が多くなっています。スマホを開けば、入手できない情報はないと言っても過言ではありません。

しかし、ネットの情報はまさに玉石混交です。無限に近い情報の中から、どれが正しい情報なのかを見極める能力が問われています。

そして、その力を養うためには、自分自身で何らかの考えを持ち、その上で情報を取捨選択することが必要なのでしょう。

デミアンの影響を色濃く受け、何でも自分自身で考えることが重要であることに気づいたシンクレール。デミアンはシンクレールだけでなく、私たちにも自分で考えることの重要性を説いているのではないでしょうか。

総評

・オススメ度★★★★☆

・読みやすさ★★★★☆

気になった方は読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

デミアン

『デミアン』ヘルマン・ヘッセ 岩波文庫

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