ゲーテ不朽の名作!『若きウェルテルの悩み』のあらすじ/考察

若きウェルテルの悩み

こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介します。

若きウェルテルの悩み

『若きウェルテルの悩み』ゲーテ 岩波文庫

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『若きウェルテルの悩み』は、筆者ゲーテの青年期の実体験を元に、書かれていると言われています。

『若きウェルテルの悩み』の執筆当時、ゲーテは、シュトゥルム・ウント・ドラングという、感情の解放を重視する考えに傾倒していました。

ゲーテの著作に関しては、別記事でも紹介しているので、併せてお読みください。

それでは早速、『若きウェルテルの悩み』のあらすじや感想を紹介します。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『若きウェルテルの悩み』あらすじ/要約

『若きウェルテルの悩み』とは?

ゲーテの『若きウェルテルの悩み』は、「恋に落ちた1人の青年が、破滅していく様子を描いた物語」です。

青年ウェルテルには、恋い焦がれてやまない1人の女性がいました。

ウェルテルが愛してやまない女性の名前はシャルロッテ。しかし、シャルロッテにはアルベルトという許嫁がいました。アルベルトとも、ウェルテルは交友関係にあります。

叶わぬ恋であると知っていながらも、シャルロッテへの恋を深めていくウェルテル。

ウェルテルは、自分がアルベルトからロッテを力づくで奪うことを危惧し、2人の前から姿を消します。ウェルテルは自分の気持ちを押さえ込み、ロッテとアルベルトが結ばれることを願います。

新天地で新たな仕事についたウェルテルですが、ロッテへの想いを断ち切ることができず、元の土地に戻ってきます。

ウェルテルがロッテを愛していることに次第に気づき始める、ロッテとアルベルト。アルベルトは、ロッテに対してウェルテルと関わらないよう言いますが、ロッテはウェルテルとの交流を続けます。

そんな中、事件が起こります。ウェルテルの知人であった召使いが、殺人を犯したのです。殺人を犯した召使いは、雇い主の未亡人に恋をしていて、新しく来た召使いを嫉妬から殺害したのでした。

ウェルテルは、この事件をきっかけに、自殺する決意を固めます。ウェルテルは、ロッテから借りたピストルで自殺します。

ウェルテル、アルベルト、ロッテの三角関係

本書『若きウェルテルの悩み』の中心人物は主に3人です。

・ウェルテル

・アルベルト

・ロッテ

あらすじで紹介しましたが、アルベルトとロッテは許嫁の関係にあります。三人の三角関係が、『若きウェルテルの悩み』の魅力の一つです。

ウェルテルは感情的な人間です。ロッテに対して、猛烈なアプローチをし続けるウェルテルは情熱的な人間だと言えます。

一方、アルベルトは理性的な人間です。ウェルテルが、自分の許嫁であるロッテに恋をしていることを理解しつつも、アルベルトはウェルテルとの交友を続けていました。

ウェルテルとアルベルトという対照的な2人の男性。

ロッテは、アルベルトと許嫁の関係にあることを理解しつつも、ウェルテルを無下に扱うことはできませんでした。ロッテはウェルテルに恋をしていたのかもしれません。

ロッテには、2人の男性のどちらかをはっきり選ぶことはできませんでした。

誰しもが経験するウェルテルの苦悩

ゲーテは、『若きウェルテルの悩み』の中で、このように述べています。

「もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ」(p203)

誰しも一度は経験したことがあるはずの恋。恋の過程で、人は自己嫌悪や傲慢、不安など様々な感情に襲われます。

恋をした瞬間に人は、自分の運命の人だと思い込み、偏見から抜けられなくなっていきます。まさに「恋は盲目」といったところでしょうか。

ウェルテルの恋はかなり激しく描かれています。現代の人々がこれほどまで恋に執着し、感情を爆発させることはあまり無いかもしれません。

しかし、『若きウェルテルの悩み』のどこかに、自分が経験した恋と重なる部分を感じるのではないでしょうか。

『若きウェルテルの悩み』がこれほど有名になったのは、ウェルテルが抱いた狂気とも呼ぶべき感情に、共感する部分があるからなのではないでしょうか。

『若きウェルテルの悩み』には、恋に関する普遍的な何かが含まれているのかもしれません。

『若きウェルテルの悩み』感想/まとめ

ウェルテルは叶わなぬ恋に悩み続けた上、自殺という選択をします。この結論に対して、少し疑問点が残りました。

本書『若きウェルテルの悩み』は、著者ゲーテ自身の恋愛体験をもとに作成されていると言われています。つまり、ウェルテルはゲーテ自身を投影した存在です。

しかし、『若きウェルテルの悩み』に登場するウェルテルとは異なり、著者のゲーテは自殺という選択肢を取っていません。

『若きウェルテルの悩み』は私小説であるにもかかわらず、結論は現実と乖離しています。

それでは、『若きウェルテルの悩み』の主人公であるウェルテルと、筆者のゲーテを分けたものは何だったのか。

ゲーテ自身も実際に自殺という選択肢を取らなかったものの、自殺しようか絶えず悩み続けていたのかもしれません。

以前、『生きるとは、自分の物語をつくること』という本を読了した時のことを『若きウェルテルの悩み』を読んで思い出しました。

現実にできないことであったとしても、物語という形に昇華させることはできる。

ゲーテも、もしかしたら自殺したくて堪らないような辛い思いを『若きウェルテルの悩み』を執筆し、物語化することによって落ち着かせたのかもしれません。

総評

・オススメ度★★★★★

・読みやすさ★★★★☆

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

若きウェルテルの悩み

『若きウェルテルの悩み』ゲーテ 岩波文庫

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『生きるとは、自分の物語をつくること』
『生きるとは、自分の物語をつくること』小川洋子/河合隼雄 新潮文庫

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