20世紀文学の最高傑作?!『魔の山』トーマス・マンのあらすじ

魔の山

こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

魔の山

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トーマス・マンの『魔の山』は20世紀のドイツ文学を代表する作品です。

「20世紀文学の最高傑作」との呼び声も高い本作品。

そんなトーマス・マン『魔の山』のあらすじや感想についてここでは紹介していきます。

『魔の山』あらすじ/要約

『魔の山』は20世紀を代表する教養小説です。

教養小説とは「様々な経験を経ることで若者が成長していく物語」のことを指します。

23歳の青年ハンス・カストルプは造船工学を大学で学び、造船の会社に就職しようとしていました。

そんなハンスは、試験勉強の息抜きも兼ねて、いとこヨーアヒム・ツィームヒンがいる山の上の療養所、サナトリウムへ足を運びます、

ハンスは最初、3週間だけ滞在する予定でしたが、いつしかハンス自身も体調不良に陥ってしまいます。

ハンスはサナトリウムでの長期滞在を余儀なくされてしまいます。彼自身も結核を患ってしまっていたのでした。

サナトリウムでの長期滞在の中で、ハンスは様々な人との交流をするようになっていきます。

時間の魔術

療養所であるサナトリウムでの生活は、山を降りた下界の世界(普通の世界)とは時間の感覚が異なっています。

下界では3週間も経過しているにもかかわらず、サナトリウムでは、1日しか経っていない感覚に患者たちは襲われます。

まるで相対性理論のような現象が『魔の山』では当たり前のように起こります。

療養所生活での変化のない日常を過ごしている患者たちは、次第に時間が循環しているかのような錯覚に陥ってしまいます。

療養所生活で過ごす1日は、下界で過ごす1日とは意味が異なっているのです。

そして、この全くの変化のない閉鎖された空間は、患者たちを療養所の中に閉じ込めてしまいます。

全く変化のない日常生活を毎日送ることはある意味、平和で快適です。

そこから脱却するには、下界に出るための何か強い動機が必要不可欠なのです。

セテムブリーニとナフタ

青年ハンス・カストルプに強い影響を与えた人物としてここでは、セテムブリーニナフタを取り上げることにします。

セテムブリーニとナフタは共に友人関係にありますが、その思想は対照的です。

セテムブリーニとナフタはどちらもハンスを自分の陣営に加えようと必死に論破しようとします。

イタリア人のセテムブリーニは、理性を尊ぶことを重要視します。セテムブリーニはハンスに対して理性的に生きることの重要性を絶えず主張しており、ハンスの教育係のような存在です。

それに対して、オーストリア人のナフタは、過激な思想を持ち合わせている人物です。

ナフタは非常に頭脳明晰で教養も深く、テロと独裁によって神の国が実現できるという思想を主張しています。

セテムブリーニとナフタは青年ハンスにどのような影響を与えたのか。

そしてセテムブリーニとナフタの2人の関係はどのように変化していくのか。

『魔の山』では、そのような点も注目すべき点の1つであることは間違いありません。

『魔の山』感想/まとめ

本書『魔の山』は教養小説であるため、あらすじというあらすじがありません。しかし、哲学や宗教、愛などあらゆるテーマが本書の中に内在されています。

分量も非常に多いです。岩波文庫版でも上下巻合わせて1000ページを超えています。

『魔の山』をしっかり読了するのはかなり根気が必要だと感じました。

自分自身も一応最後まで読み通しはしましたが、まだ理解できなかった点が多く、再読が必要だと感じました。

内容的には上巻よりも下巻の方が楽しめました。

セテムブリーニとナフタの2人が交わす議論の内容は注目に値するはずです。

ただそれもまだ私自身の知識では理解できない部分も多く、作者であるトーマス・マンの凄さを改めて実感させられます。

この本が今から100年ほど前に書かれていたというのは驚きでしかありません。

本書『魔の山』は、読み返せば読み返すほど魅力的になっていくような気がします。時間をじっくり取って、この本と向き合いたいです。

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

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