天下を取るには何が必要?司馬遼太郎『項羽と劉邦』あらすじ


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

項羽と劉邦

『項羽と劉邦』司馬遼太郎 新潮文庫

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それでは早速、司馬遼太郎『項羽と劉邦』のあらすじと感想を紹介していきます。

『項羽と劉邦』あらすじ/要約

紀元前210年、ついに秦の始皇帝が息を引き取ります。

始皇帝が息を引き取った後、秦の勢力は急激に衰退していくことになりました。

絶対的な権力者の死によって、再び乱世の時代が始まります。

誰もが天下を取ることを目指す乱世の中で、頭角を現したのは2人の人物です。

1人は項羽という人物、そしてもう1人が劉邦という人物です。

始皇帝亡き今、天下を手中に収めるのは果たしてどちらの人物なのか。

項羽と劉邦の覇権争いをテーマにしたした本、それが司馬遼太郎の『項羽と劉邦』です。

始皇帝の死

魏・楚・斉という国を滅ぼし、中国を手中に収めることに成功した始皇帝。

始皇帝は紀元前221年という国を作り上げます。

天下を統一した時の始皇帝の年齢は38歳。当時では高齢に値します。

しかし、始皇帝は自分の死後の秦の体制をあまり考慮していませんでした。

そんな中、ついに始皇帝がなくなってしまいます。

始皇帝の長男、扶蘇は優秀だったと言われていますが、結果的に二代目皇帝となったのは末子の胡亥でした。

胡亥は天下を治めるには足りない人物でした。さらに、始皇帝が生前行なっていた施策に対して不満を持つ人も多かったのです。

秦の始皇帝の死をきっかけに、各地で反乱が起こるようになります。

対照的な2人

秦が衰退した乱世の中で、天下を取ることを目指した2人の人物、項羽と劉邦。

本書『項羽と劉邦』の一番魅力的な点といえば、項羽と劉邦のどちらが天下を獲るのかという点にあるでしょう。

項羽と劉邦は性格や強みが全くと言っていいほど対照的でした。そこに本書『項羽と劉邦』の魅力が隠されています。

項羽は楚の国の名家の出身でいわゆるエリートです。

項羽は人並み外れた戦闘能力を持っていて、戦では負け知らずです。自分で戦をすることにも長けていましたが、戦の指揮を執ることにも長けていました。

しかし、項羽はあまり他人からの助言に耳を傾けません。基本的には親族以外の人物を信用せずに生活しています。また、降伏した敵出会っても皆殺しにしてしまうという残忍な面もあります。

それに対して、劉邦は農民の出身です。

かなりの怠け者で、仕事を頼んでも実行せずに酒を飲んで遊んでいました。

戦に関してもほぼ無知で、項羽などとは比較することすらできません。

しかし、劉邦には人から愛される素養がありました。怠け者で、取り立てて何か特別な能力があるわけでもない劉邦ですが、誰からも愛される天性の愛嬌の持ち主でした。

そんな対照的な2人のどちらが天下を獲るのか、目を離さずにはいられません。

『項羽と劉邦』感想/まとめ

個人的に好きだったのは、劉邦が蒯通を殺そうとしたシーンです。

劉邦に殺されるかけている蒯通は、必死に弁解し自分が無罪であることを証明しようとします。

死ぬ間際に立たされた人とは思えないユニークさと筋の通った話につい夢中になってしまいます。

蒯通が、長年培ってきた弁論の技術が自分の命を永らえさせるものでしたかなかったことに悔しさを覚えている点も面白いです。

組織の上に立つべき人とは一体どのような人物なのか。そして人望を得るためにはどのような資質が必要なのか。

そのようなことを本書『項羽と劉邦』から学んだ気がします。

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

項羽と劉邦

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