天下分け目の大勝負!司馬遼太郎『関ヶ原』のあらすじと感想

関ヶ原

こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

関ヶ原

『関ヶ原(上)』司馬遼太郎 新潮文庫

⇒Amazonで見る

関ヶ原

『関ヶ原(中)』司馬遼太郎 新潮文庫

⇒Amazonで見る

関ヶ原

『関ヶ原(下)』司馬遼太郎 新潮文庫

⇒Amazonで見る

東西両軍の兵の総数は十万を超えた慶長5年(1600)関ヶ原の戦い。日本の中で起こった戦いの中でも規模が大きい戦です。

それでは早速、司馬遼太郎『関ヶ原』のあらすじと感想を紹介していきます。

『関ヶ原』あらすじ/要約

1598年、豊臣秀吉は息子である秀頼を残して亡くなります。

豊臣秀吉の死後政治抗争が勃発し、豊臣政権は不安定なものになっていきます。

豊臣秀吉の側近であった石田三成でしたが、彼は嫌われ者でした。

石田三成は戦略を練るものの、自分は実際に戦場に出ることがなかったり、職務とはいえ豊臣家の武将を容赦なく処罰したりするため、他の武将からは疎まれていました。

そんな豊臣政権の隙をついて、徳川家康が天下を取ろうと画策します。

家康は豊臣の家臣達を次々に仲間に取り入れ、天下を掌握しつつありました。

そんな状況を見て、石田三成が立ち上がります。

1600年、天下分け目の戦が始まりました。

石田三成

本書『関ヶ原』の主人公。石田三成についてまずは紹介します。

石田三成は豊臣家の忠実な家臣として最期まで徳川家康と戦った人物です。

三成は永禄3年(1560年)、近江国坂田郡石田村という場所にて生まれます。その後豊臣家に仕えます。

三成が豊臣秀吉に仕えるようになる契機として「三献の茶」という有名な逸話があります。

鷹狩りを終え、喉が渇いた秀吉に対して、三成は一杯目に大きい茶碗にぬるいお茶を注ぎます。

そして二杯目は小さい茶碗にやや熱めのお茶を、そして三杯目には熱めのお茶を注いだというエピソードです。

鷹狩りを終え、喉が渇いていることを推察し、一度に多く飲むことができるぬるいお茶を注いだ三成を秀吉は気に入り、採用したのです。

性格としては、非常に義を重んじる性格であったと言われています。これは本書『関ヶ原』の中でも一貫しています。

若くして豊臣家に仕えた三成はその恩を決して忘れることなく、最期まで豊臣家に、そして豊臣秀吉に仕えた人物です。「正義が勝つ」という信念を持って生きていました。

また、仕事を正確にこなすことでも有名だったと言われています。

しかし一方で、頭だけで考えてしまうという弱みも持っていました。現実に即してない考えを持つこともしばしばあったと言われています。

家康の知恵

本書『関ヶ原』で注目して欲しい点として、徳川家康の知恵が挙げられます。

家康は、石田三成側についていた大名たちを自陣へと引き込む事に成功しています。

家康が三成に勝利した要因として、西軍の勢力を自陣に引き込んだことが挙げられるでしょう。

関ヶ原の戦いが始まるまでは、家康率いる東軍は不利な状況にあると考えられていました。

兵力数は諸説あるものの、先に陣地を取っていたのは西軍でした。家康率いる東軍は戦をするに不利な状況だったといわれています。

しかし戦が始まると、西軍の小早川秀秋をはじめとする多くの大名は家康率いる東軍へと寝返ります。

また西軍として参加した吉川広家、毛利秀元といった大名も実際には戦に参加していなかったといわれています。

家康はどのようにして、西軍の大名たちを自分の陣地へと引き込んだのか。

実は関ヶ原の戦いが始まる前に、戦の勝利の行方はほぼ決まっていたのです。

家康が持っていた高い知恵にも注目です。

『関ヶ原』感想/まとめ

石田三成の家臣である、島左近という人物のセリフが印象的でした。

「人は利害で働いているのだ。義で働いているのではない」(上p309)

三成はあまりにも義に重きを置きすぎたのかもしれません。

自分自身が義に重きをおくことは自分の勝手ですが、他の大名が同じように考えているとは限りません。

三成の敗因は、他の大名のことを考える能力が家康よりも欠けていたからなのではないのでしょうか。

実際、五奉行のトップとして権威を振るっていた石田三成に対して不満を持つ者も多かったようです。

同じく司馬遼太郎の『項羽と劉邦』に通じるものがあるような気がしました。

人から慕われるような素質がなければ、天下を手中に収めることは難しいのかもしれません。

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

関ヶ原

『関ヶ原(上)』司馬遼太郎 新潮文庫

⇒Amazonで見る

関ヶ原

『関ヶ原(中)』司馬遼太郎 新潮文庫

⇒Amazonで見る

関ヶ原

『関ヶ原(下)』司馬遼太郎 新潮文庫

⇒Amazonで見る

<関連記事>

「6人の悪党達が大暴れ?!藤沢周平『天保悪党伝』の感想とあらすじ」

「幕末の英雄!司馬遼太郎『竜馬がゆく』あらすじを簡単に紹介」

「明治維新期の勃興を描く!司馬遼太郎『坂の上の雲』あらすじ」

「天下を取るには何が必要?司馬遼太郎『項羽と劉邦』あらすじ」

「剣に生き、剣に死ぬ運命!司馬遼太郎『燃えよ剣』のあらすじ」