『ノルウェイの森』村上春樹のあらすじ/感想!生と死の関係を探る


こんにちはshunです!

今回は誰もが知っているあの作品を読んだので紹介していきます。

『ノルウェイの森(上)』村上春樹  講談社文庫

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『ノルウェイの森(下)』村上春樹  講談社文庫

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村上春樹の作品は以前に『1Q84』を読んだことがありますが、他はまだ読んだことがありません。

『海辺のカフカ』と『1973年のピンボール』は本棚に置いてあるので、今後読んでいこうと思います。

今回取り上げる『ノルウェイの森』は2009年の時点で1000万部越えを達成しています。日本だけでなく、世界でも愛されている一冊であると言えます。

そんなベストセラーの『ノルウェイの森』のあらすじや感想について紹介します。

『ノルウェイの森』あらすじ/要約

主人公の「ワタナベ」は、「キズキ」という唯一無二の友人がいました。キズキには「直子」という彼女がいて、ワタナベと3人でよく遊んでいました。

しかし、そんなある日、キズキが理由もわからず、自宅で自殺してしまいます。

ワタナベと直子はキズキを挟んで友人というような関係だったので、そんなキズキが死んでしまうとわざわざ2人で会う理由も特になく、そのまま高校を卒業し、それぞれ別の大学へと進学します。

そんな中、電車で2人は偶然出会い、そしてその後デートを重ねるようになります。ちょうどその時期にワタナベは大学の授業で知り合った「ミドリ」と仲を深めていきます。

直子の20歳の誕生日を祝った翌日、直子は突然行方不明になってしまいます。直子は大学を休み、京都にある精神の療養施設に入っていたのでした。

そのことを知ったワタナベは、ミドリと会いながらも直子がいる療養施設に足を運ぶことになります。

生と死

一般的に生と死は対義語として使用されています。しかし、『ノルウェイの森』では、生と死についてこのように述べられています。

死は生の対極としてではなく、その一部として存在している(p54)

生と死を対義語として使用している場合を図で表すとこんな感じですかね。

私たち人間(=生)に対して、死というものが外部から入り込んでくるというイメージです。それに対して、『ノルウェイの森』で語られている生と死の関係はこのようになります。

死というのは私たち人間(=生)の中に常にあるものであって、急に外部からくるものではない。

逆に言えば、「私たちは常に死を内包しながら存在している」ということなのでしょう。

「死は生の一部として存在している」という言葉を読んで、この言葉はまさに言い得て妙じゃないか!と感動しました。

人は生まれた時にすでにいつか死ぬ運命にあります。ということは人間(=生)の中には常に死が存在するのではないのでしょうか。

学生闘争

学生闘争に関するミドリとワタナベの話は本文の大筋からは外れていて、ほとんどの人は取り上げようとはしないかと思います。

しかし、自分自身が学生ということもあり、ミドリのセリフが個人的にかなり気に入りました。ここでは、そのミドリのセリフを取り上げたいと思います。

「その時思ったわ、私。こいつらみんなインチキだって。適当に偉そうな言葉ふりまわしていい気分になって、新入生の女の子を感心させて、スカートの中に手をつっこむことしか考えてないのよ、あの人たち。そして四年生になったら髪の毛短くして三菱商事だのTBSだのIBMだの富士銀行だのにさっさと就職して、マルクスなんて読んだこともない可愛い奥さんもらって子供にいやみったらしい凝った名前つけるのよ。(中略)」(下巻P67)

このセリフは『ノルウェイの森』の中でも一番気に入ったセリフです。非常に強烈なセリフです。

難しい言葉を簡単に説明することは難しい言葉を使って説明することよりもはるかに難しいです。

簡単に説明しようとすることでその言葉自体のニュアンスが損なわれてしまう可能性も十分にあります。難しい言葉を簡単に説明するためには言葉自体の意味をより深く理解していないとできません。

こういう小難しい言葉を並べ立てて、愉悦に浸っているような人は一般に偏差値の高い大学に多いような印象を持ちます。小難しい言葉を使うことで「その辺の一般人とは違う」という愉悦に浸っているのでしょう。まあ全く気持ちがわからなくもないのですが。

自分への戒めとしてもこの言葉を大切にしていきたいです。

『ノルウェイの森』感想/まとめ

以前、村上春樹の『1Q84』を読んでからかなりの年月が経っていますが、その時の感想としては、幻想的な世界を作り出すことで現実世界にいる人々を引き込むのではないかと感じていました。

『1Q84』に登場するリトルピープルとかはまさに現実には登場しない架空の存在です。

しかし、今回の『ノルウェイの森』は読んでいて、それほど幻想的なシーンは存在しません。

ラストの方がやや純文学的?であるとは思いましたが、基本的には現実世界でもあり得るような世界観になっていると読んでいて感じました。

また、見出しでも少し紹介しましたが、『ノルウェイの森』にはいくつか名言のようなものがあって、それを読む楽しさもありました。

『ノルウェイの森』に登場するいくつかの本も興味をそそられたので、今度購入して読んでみたいです。

『1Q84』は読んでいて、頭が混乱するような内容でしたが、『ノルウェイの森』は比較的単調で内容も平易です。村上春樹を読んだことがないという方にはオススメですよ。

余談ですが、さっきAmazonで以前読んだ『1Q84』を見たら、文庫版の6巻セットが700円~販売されてました。

6巻セットが700円で購入できるってお得ですよね。もし自分が今読んだことなかったら間違いなく購入してしまっているはずです。

下にリンク貼ってあるので、気になった方はチェックして見てはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

『ノルウェイの森(上)』村上春樹  講談社文庫

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『ノルウェイの森(下)』村上春樹  講談社文庫

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『1Q84』村上春樹 新潮文庫

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