爽やかの中に光る耽美!三島由紀夫『潮騒』のあらすじを簡単に解説

潮騒

こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を紹介します。

潮騒

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『潮騒』は三島由紀夫の中でも知名度の高い作品です。映画化も数度にわたって実現しています。

三島由紀夫の他の著作については別記事で紹介しています。合わせてお読みください。

それでは早速、三島由紀夫 『潮騒』のあらすじや感想について紹介していきます。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『潮騒』あらすじ/要約

『仮面の告白』とは?

三島由紀夫の『仮面の告白』は「1人の少年と少女の恋愛を爽やかに描いた小説」です。

歌島という小さな島で漁師をしている主人公、久保新治。新治はお世辞にも裕福とは言えない家庭の生まれです。新治の父親は既に亡くなっており、新治は家族のために漁師として働いていました。

ある日、新治は歌島の中で、見知らぬ少女を見かけます。歌島は小さな島なので、その人が全く面識のない人だと新治は一瞬でわかります。

少女の名前は、初江。初江は島の中で金持ちとして有名だった宮田照吉の娘でした。初江の兄が突然死んでしまったために。初江は島に呼び戻されたのでした。

今まで、異性に興味の持たなかった新治ですが、初江に対しては恋心を抱きます。初江も新治に対して惹かれます。

しかし、信治は貧乏な家庭の生まれです。裕福な家庭で育ってきた初江とは社会的に釣り合わない存在でした。初江の父である宮田照吉も初江と信治の関係を断とうとします。

信治のことが好きな千代子は嫉妬から、2人が一線を越えたのではないかという噂を広めます。

照吉は、信治と婿候補の安夫を船に乗せ、初江の婿はどちらが相応しいのか試そうとします。乗船中、ワイヤーが切れるアクシデントに見舞われますが、信治は勇敢に立ち向かい、船を救います。

それを見た照吉は初江の婿には信治が相応しいと考え、信治と初江は無事に結ばれるのでした。

休漁日の逢瀬

三島由紀夫の『潮騒』を語る上でやはり外せないのが、新治と初江の逢瀬シーンです。

新治と初江の初江の2人は休漁日に会うことを約束します。しかし休漁日当日は嵐でした。先に待ち合わせの場所についた新治は待ち合わせの場所で眠ってしまいます。

新治よりも後に到着した初江は、裸になり、ずぶ濡れの服を焚き火で乾かしていました。

目覚めた新治は、初江が裸になっていることに気がつきます。新治は初江に気づかれないようにしながら初江の裸体を見ようとします。

最終的に、2人は肉体的な関係を持たずに終わりますが、それは新治にとって大きな成長でした。

ただ、感情に任せて肉体関係を持つのではなく、その感情を自分自身でコントロールする。

新治は初江との恋愛を通して、人間的に成長する様になります。

溢れ出る自信

『潮騒』で注目すべきは「新治の成長過程」であるように思えます。

勿論、新治と初江の2人の恋愛関係にも目を離すことはできません。島を舞台とした2人の恋愛模様は必見です。

しかし同時に、主人公の新治の精神的な成長にも目を離せません。新治は恋をしながら、精神的に成長していくようになります。

本書『潮騒』のラストでは、新治が精神的に自立している姿を目にすることができます。

自分自身の力によって困難を乗り越えることができた新治。新治は自分の持つ可能性に気づきます。

そこには、他人の力に頼らなくても、自分自身の力だけで人生を切り開いていくことができるという強い自信が伺えます。

初江との初めての恋愛を通して、精神的に大きく成長していく新治の姿には目を離せません。

『潮騒』感想/まとめ

良い意味でも悪い意味でも、今まで読んできた三島由紀夫の作品とは違う印象を持ちました。三島由紀夫が『潮騒』のような、少年と少女の爽やかな恋愛模様をテーマとして小説を書き上げたことは意外でした。

しかし同時に、さすが三島由紀夫だなと感じる部分もありました。特に、焚き火にあたっている信治と初江の2人のシーンは、流石三島由紀夫だと感心せずにはいられません。

三島由紀夫は、良い言葉で表現するならば、耽美的。悪い言葉で表現するならば、変態といっても過言ではないかもしれません。

性に関する三島由紀夫の描写には賛否が分かれるのではないかと三島由紀夫の作品を読んで常に思います。

総評

・オススメ度★★★★☆

・読みやすさ★★★★☆

気になった方は、ぜひ読んで見てはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

潮騒

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