こんにちはshunです!
最近、哲学を始めようと思っていて、今入門書を読んでいる段階です。おすすめの入門書に関してはまた別の機会に紹介したいと思うので、今回は「どうして哲学を始めようと思ったのか」について少しお話しできればと思います。
「哲学を初めてみたいけど、難しそうだから悩んでいる」
「哲学を始めるきっかけが欲しい」
というような方々の一助になれば嬉しいです。
〜私が哲学を始めようと思ったきっかけ〜
まず、私がどうして哲学を始めようと思ったかについて話します。
私が哲学を始めようと思ったのは大学の生協で見つけた一冊の本がきっかけです。
「哲学してもいいですか?」 三谷尚澄 ナカニシヤ出版
確か、「今よく売れているコーナー」みたいなところにあった気がしますがあまり覚えてはいません(笑)。
私は普段本を買うときに「売れているコーナーにあるから買う」というような買い方はしません。書店だって商売でやっているのだから売りたい本を出しているだけでそれが自分にとって良書かどうかなんてわからないですからね。
「哲学してもいいですか」という言葉が私の目に留まりました。まるで哲学不要論を唱えている人に対して皮肉を言っているような気がして、面白そうだったので買ってみました。
〜哲学は不要?〜
2015年6月8日に「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」という文書が文部科学省から発表されています。
文章自体はかなり長いので簡単に内容を噛み砕いてしまうとこんな感じになります。
「人文社会科学系の学部については国立大学としての役割を果たすために見直しや転換を図るべき」
まあ、私立ならともかく国立大学であれば、国が運営している以上、「社会に役に立つもの」を学べというのは確かに仕方がないことなのかもしれません。
あなたが人事で新卒採用をしていて、就職活動の時に「大学で何をしていましたか?」と聞いた際、「神の存在証明についての考察をしていました」なんて回答する学生がいたら、反応に困ってしまいますよね(笑)。
哲学に限らず、人文社会科学系の学部や大学院は不要なのでしょうか?
〜現代の若者たちに一言〜
よく「悟り世代」って聞きますよね。定義的には2002~10年度の学習指導要領に基づく「ゆとり教育」を受けた世代のことを指すようです。
「高望みをしない」「足ると言うことを知っている」そんな考えが流行しています。
そんな若者たちに対して、筆者は「臆病である」と主張しています。どきっとした方が一定数いるのではないでしょうか?私もその中の一人でした。
「親の敷かれたレールに乗って生きる」「勉強して高学歴という称号が得られる大学に入り、大企業に入社する」「とりあえず英語が必要そうだからTOEICを受験する」
誰もが否定しにくいようなことをやっておけば、とりあえず大衆の中から外れることはないだろう。このような考えを持つ学生は非常に多いと思います。
しかし、自分が傷ついたり失敗するのを恐れているから、その自分を極度に抑え込み、スマートに生きているように演じていると筆者は主張しています。
〜誰のための人生か〜
あなたの人生はあなたのものです。そのことを理解している人は少ないように私には思えます。「自分が傷つきたくないから、大衆に迎合する」これは果たして誰のためにやっているのでしょうか?
自分のためではないですよね。だって自分のアイデンティティーを抑止しているのですから。
では両親のためですか?でもちょっと考えてみてください「自分の子供がしたくもないことをして社会的に成功したとして、それを心から喜ぶ親はいるのでしょうか?」
私が親だったら嫌です。自分の人生なんだから、自分が満足するような人生を送ってくれれば社会的に成功しようがしまいがそれが最も幸せだと思うはずです。
〜今だからこそ哲学?〜
世界の常識が数年で簡単に覆ってしまうような時代に私たちは生きています。数年後には自動運転が始まるかもしれないし、紙幣という存在がなくなるかもしれない。
そんな今の時代だからこそ、哲学が必要になるのではないのかと筆者は主張しています。
哲学で学ぶことのできる効用は「論理的に思考する能力」と「箱の外で思考する能力」であると筆者は主張しています。
哲学を学んだからといって、ゼミの大会で優勝できるわけでもないですし、TOEICで高得点を取ることができるようになるわけでもない。哲学を学ぶには時間がかかります。すぐに成果を得られる訳でもないし、その成果が目に見える訳でもないです。
しかし、もし今ある常識が完全に覆された時でも慌てずに次の一手を考えられるような耐性と感受性を哲学は養ってくれます。
今日やって明日身につくようなものはどうせすぐに使えないものになってしまうが、哲学を勉強することでどんな状況に陥ってもその状況を正面から見つめることができます。それが哲学を学ぶことによる最大の効用なのです。
〜おわりに〜
哲学の効用は可視化しにくいです。そのため目に見えるような実績を持つ人たちに対して嫉妬する日もあるかもしれません。
しかし、所詮他人は他人で、自分は自分です。他人が何をしていようが、自分には関係ないですよね。
将来、どんな道に進むのであれ、哲学は私たちの人生を豊かにしてくれるのではないのかと私は思っています。
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