『我が闘争(上)』をレビュー!日本人に送るヒトラーの警鐘とは?

わが闘争

こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を紹介していきます。

わが闘争

「我が闘争(上)」 アドルフヒトラー 角川文庫

⇒Amazonで見る

それでは早速、ヒトラーの『我が闘争』のあらすじや感想を紹介します。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『我が闘争』購入の経緯

『我が闘争』とは?

ヒトラーの『我が闘争』は、「自身の人生や考え方についてヒトラーが語っている本」です。

まず、皆さんはこの「アドルフヒトラー」という人物についてどのようなイメージを持っているでしょうか?

ほとんどの方は以下のようなイメージを持っているかと思います。

・ナチス党の指導者でファシズムの元凶
・ユダヤ人迫害

アドルフヒトラーという名前を聞いて、知らないという方はほとんどいないと言っても過言ではないかと思います。

しかし、「ヒトラーの思想を理解していますか?」という疑問を投げかけられた時に、きちんと理解している方は少数でしょう。自分もその1人でした。

「我が闘争」の冒頭、訳者序では以下のようなことが書かれています。

わずか十二年間のことではあったが、ドイツ人をしてあれほど熱狂せしめた大衆説得力をもっていたのだ、ということを、この第三帝国の青写真となった「わが闘争」のなかで見抜いて欲しいのである。(p9)

ヒトラーが戦争犯であることは間違いありませんが、ヒトラー1人にその全ての責任がある訳ではない。どうしてヒトラーの思想に大衆が心を動かさられたかについて興味を持つことになり、この本を購入するに至りました。

同じく「我が闘争」の冒頭、訳者序では以下のようなことも書かれています。

さらにいうならば、かかる狂気の天才に活動の場を与えた国民大衆の側の責任、ヒトラーのことばの魔術に幻惑されるような政治的、あるいは精神的な幼稚さの責任において、他山の石としか考えてほしいのである。しかし、このことは逆に見るならば、それは邪悪であったけれどもヒトラーが、ありきたりの政治家に比して大衆の心理をはるかに的確につかみ、政治的な大衆扇動力を実際にそなえていた証拠であり、その点で現代の政治家にとっても興味深い資料ともなっているのである。(p9)

ヒトラーによる日本の議会制度への警鐘

まず、議会制度についてヒトラーが批判している点にヒトラーの頭の良さが伺えると感じました。

日本でも両院制が取られており、議会制度が確立しています。ヒトラーはこの議会制度について、「責任が欠如している」と言及しています。

議会がおこなった決定に対して具体的に責任を負うような人物がいる訳ではありません。議会が総解散することはありますが、別に議会が解散することで責任を果たしたことにはならないのではないのでしょうか?

これは極端な話ですが、例えば「日本が核を保有する」という内容を盛り込んだ法案に議会が賛成したとしても、「誰に責任があるのか」が明確にわからないというデメリットが議会制度にはあるのかもしれません。

ヒトラーが所属することになる国家社会主義ドイツ労働者党では、指導者は無制約の権威を持つことになっています。指導者の命令は絶対で、誰も文句は言えないのです。

しかし、一方で究極の責任を持たなければなりません。

ここで言われている究極の責任とは何なのかははっきりと言及されている訳ではありませんが、第二次世界大戦の際にヒトラーが拳銃自殺をしたことを考慮すると、究極の責任=死を意味するのかもしれません。

大衆操作の方法

次に面白いと思ったのが、ヒトラーの大衆操作の方法です。

ヒトラーはこのように述べています。

国家の形成と維持のためには、同一同種を基礎とした一定の共通感情の存在と、そのためにはあらゆる手段をつくして進んでおもむく覚悟を本質的前提とする(p202)

ヒトラーはドイツ民族が「血」として優れていることを絶えず強調し、そのことによってドイツ民族としての一定の共通感情を持たせていました。

ヒトラーは大衆の誰でも理解できるように、重点を明確にし、それを何回も繰り返すことによって大衆にその意識を植え付けることに成功しました。

またある課題に対して、1民族全体として全力を注ぐことによって自分がドイツ民族なのだという意識を植え付けることに成功しました。

ヒトラーが実際にユダヤ人を迫害するような記述はまだ登場していませんが、おそらくこのドイツ民族という意識を持たせることによって、共通の敵(ここではユダヤ人)に対して意識を全力で注ぐことを可能にしたのではないでしょうか。

ブルジョワジーではなく、大衆に対して訴えかけたことにも理由があります。

まず、ブルジョワジーは基本的に、保守的な傾向が強いです。ブルジョワジーにとっても全く動揺で、今生活している社会で得をしているのに、わざわざ社会を変革したいと考えるような人はほとんどいません。

一方で、大衆はその多くは何らかの不満を持って生活している場合があるし、社会を変えたいと考える人も少なくはありません。ヒトラーはそこに注目をしました。

私が今回読んだ「我が闘争(上)」には、ヒトラーの生い立ちから、どのような経緯で国家社会主義ドイツ労働者党に入党したのかまでが詳細に書かれています。かなり分量がありますが、難解という訳ではありません。

ヒトラーはなんとなく知っているけど、具体的にどんなことをしたのかを知らないという方への導入としてこの本を勧めたいです。

下巻のレビューではユダヤ人に対する感情や実際に行なった迫害の内容に迫っていきます。上巻にもユダヤ人に対する記述は結構あったのですが、まとめて下巻でレビューします!

総評

・オススメ度★★★★★

・読みやすさ★★★★★

気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

わが闘争

⇒Amazonで見る


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です