トマス・モア『ユートピア』 の感想!500年以上前の理想郷に迫る

『ユートピア』

こんにちはshunです!

今回はずっと読みたかったこちらの本を読了したので、紹介します。

『ユートピア』

『ユートピア』トマス・モア  岩波文庫

⇒Amazonで見る

ユートピアは日本語にすると「理想郷」という意味になります。

このトマス・モアの著書『ユートピア』がきっかけで、ユートピアという言葉が誕生したそうです。

因みにですが、ユートピアの反対語はディストピアです。こちらの代表的なほんといえばジョージ・オーウェルの『1984年』とかを連想しますね。

それでは早速、あらすじの方に入っていきます。

『ユートピア』あらすじ/要約

私(トマス・モア)は、友人のピーター・ジャイルズが老齢の男と話しているのを目撃しました。

その男の名前はラファエル・ヒロスデイ。彼は船乗りで、ユートピア共和国に滞在してきたのであるとモアに語りかけます。

ラファエルはモアに対して、実際に見たユートピア共和国において実行されている制度や政治形態について詳細に語ります。

以上が大まかなあらすじです。

ユートピアでどのような制度がとられているのかなどについては下でいくつか紹介します。

勿論一部しか紹介できないので、興味を持ったらぜひ本屋などで手に取ってみて下さい。Amazonでも購入できます。

ユートピアでの金銀の使い方とは?

私たちは希少なものに目を奪われがちです。

例えば、ダイヤモンド。その希少性があるからこそ、誰もが欲しがります。道端に落ちている石はありふれていて、興味を持つ人はほとんどいません。

しかし、希少で人気が高いと、その分競争率が高くなります。

ダイヤモンドを欲しいという人は世界中にいくらでもいます。そんな希少で価値が高いものをユートピアではどのように扱っているのでしょうか。

なんと、ユートピアでは、金や銀を便器として利用したり、罪を犯した者につける足枷・手枷の鎖として利用したりするのです!

現代人の私たちからすれば「なんて勿体無い!」と思うはずです。

しかし、よく考えてみると、実に上手いアイデアだなと思えるのです。

先ほども紹介しましたが、金銀やダイヤモンドはその「希少性」に価値があります。

金銀自体には特別な価値があるわけではありません。金銀を持っていても、それを何かと交換することができなければ価値は薄らいでしまいます。

以前読んだ『ロビンソンクルーソー』でも少し記載されていましたが、例えば無人島のような環境で金銀やダイヤモンドをいくら持っていても何の役にもたたないのです。

ユートピアの人は私たち人間が「汚いモノ」「恥ずかしいモノ」と感じるモノに金銀を使用することでその希少性を軽減させます。

それによって、金銀における争いを避けようとしたのです。ユートピアの人々は人間の欲を巧みに操作していると言えます。

結婚相手を選ぶ際の驚きの習慣とは?

ユートピアにも私たちと同じように結婚という習慣があります。しかし、その結婚をするにあたって、現代の私たちからすると信じられないような習慣があるのです。

なんと、結婚する前にお互いの裸体を見せなければいけないのです。

しかし、これも理に適っているように私には思えます。ユートピアの人は「妻は生涯のうちのほとんどを共にするはずなのに、その選び方は実に杜撰(ずさん)で適当である」という趣旨の発言をしています。

当時は結婚する前に相手の裸体を見ることは少なかったのかもしれません。見た目に関して、顔しか判断材料がないというのは確かに不安ではあります。

しかも、ユートピアでは、基本的に一生同じ妻と暮らすことになっています。

一生のパートナーとなる人を慎重に判断するべきであることは疑いのないことなので、この習慣も理に適っているのではないかと感じました。

『ユートピア』感想/まとめ

トマス・モアの著書『ユートピア』は、現代の私たちでは思いもつかない様な様々な制度が取られていて、読んでいて非常に面白かったです。

しかし、正直なところをいうと、「これってユートピア(理想郷)なの?」という感想を持ちました。

ユートピアというと私のイメージでは、自由で、平和な世界がユートピアのイメージだったのですが、トマス・モアの『ユートピア』は少し違いました。

まず、トマス・モアの『ユートピア』では奴隷制が存在します。獣類の屠殺などは奴隷が行うことになっているのです。

ユートピアの国民が嫌悪する箇所、ユートピアの負の側面に関しては根本的な解決はできておらず、奴隷に押し付けているだけの様に感じました。

また、戦争もあります。これに関しては他国との関係であり、ユートピアの戦争への対応も最善だとは思うので、仕方ないとも思えます。

ただ、500年以上も前の書籍であり、思想であることを考慮すると、トマス・モアという人物の凄さを実感させられます。記事でも取り上げた金銀の使い方など、トマス・モアの頭の良さが随所で光っています。

1500年代に描かれた理想郷。興味のある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

『ユートピア』

『ユートピア』トマス・モア  岩波文庫

⇒Amazonで見る

『1984年』

『1984年』ジョージ・オーウェル 早川書房

⇒Amazonで見る

『ロビンソンクルーソー』

『ロビンソンクルーソー』

『ロビンソンクルーソー(上)』デフォー  岩波文庫

⇒Amazonで見る

ロビンソンクルーソー

『ロビンソンクルーソー(下)』デフォー 岩波文庫

⇒Amazonで見る

<関連記事>

「『我が闘争(上)』をレビュー!日本人に送るヒトラーの警鐘とは?」

「ユダヤ人迫害の理由とは?ヒトラーの『我が闘争(下)』をレビュー」


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です