君主制を維持するには?マキャベリ『君主論』をわかりやすく解説


こんにちはshun(@bookstyle_book)です!

今回はこちらの本を読了したので、紹介したいと思います。

『君主論』マキャベリ 岩波文庫

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岩波文庫の背表紙白の本、すなわち政治経済や社会に関する本は数多く、出版されていますが、その中でも最も有名かもしれません。

それでは早速、マキャベリの『君主論』のあらすじと要約の方に入っていきます。

以下、一部本のネタバレになる内容が含まれています。ご了承ください。

『君主論』あらすじ/要約

『君主論』とは?

マキャベリの『君主論』は、「安定した君主制国家を作る方法について語った本」です。

安定して国を統治するにはどうすればいいのかについて『君主論』では語られています。

世襲制が代々続いているような君主は、今までの統治の仕方を世襲すれば苦労しません。あまり有能ではない君主が世襲しても、それほど苦労をしたり、民衆の反発を買ったりすることはありません。

日本でいうと徳川幕府はその典型的な例です。特に、5代目の徳川綱吉は「犬将軍」と呼ばれていて、あまり世間からの評判はよろしくないですが、大きな革命は起こっていません。

問題なのは、新しい君主が国を支配する場合です。その場合、以前までの慣習やしきたりをどうするのかなど様々な問題が浮上します。

マキャベリの『君主論』では、安定した君主制国家を作るためには一体何が必要なのかについて記されています。

慕われるよりも恐れられよ

マキャベリによると、君主は慕われているより恐れられていた方が良いと述べています。ただし同時に、恐れられることはあっても、憎まれることはあってはならないとマキャベリは述べています。

慕われているという状態では、その主導権は民衆にあります。その君主を慕うかどうかは民衆の意によって決まるからです。極端な話、どんなに君主が民衆のために尽くしたとしても、君主を慕うかどうかはわかりません。

もし民衆の意にかなわないような行動を君主が行った時、民衆は君主から離れてしまいます。

しかし、恐れられているという状況では、その主導権は君主にあります。民衆を処罰するか否かは君主の意向によって決められます。

そのため、民衆は君主から処罰されたくがないために、君主から離れようとはしないのです。

民衆から好意を集めよ

また、マキャベリは民衆から好意を多く集めることの重要性を説いています。民衆を味方につけなければ、君主としては安泰とは決して言えないとマキャベリは考えています。

いわゆるクーデターというものは滅多に成功することはありません

まず、現政権を脅かすものとして発見されたら間違いなく処罰の対象になります。さらに政権を倒せるレベルとなると人数も必要になり、その段階で外部の人に漏れてしまうという可能性も十分に考えられます。

もし、陰謀を企む人たちに対して、民衆が好意を多く寄せるようになると、政権が脅かされることは十分に考えられます。しかし、逆に、民衆の好意さえ多く獲得することができれば、クーデターが成功する可能性はほとんどないでしょう。

民衆は平和と安定を望んでいる人が多いし、さらに君主に対して好意も寄せているのであれば、わざわざリスクを負ってまでクーデター側を支持する理由がないのです。

『君主論』感想/まとめ

読んでいて、「そうだったのか!」と思うような物凄い事実や斬新なアイデアはなかった印象です。

この『君主論』は「どのようにして君主制の国家を維持するべきなのか」ということを主題に置いています。そのため、ある意味内容は保守的で、革新性はありません。

君主は恐れられよという項目を読んで、真っ先に思い浮かべたのはヒトラーです。ヒトラーがマキャベリの『君主論』を読んだのかは知りませんが、参考にしたのかもしれないと思いました。

余談ですが、この『君主論』(岩波文庫)は合計でページが400ページ近くあります。しかし本文としては200ページくらいに留まっています。他のページは訳注に割かれています。

本を手に取ってみると、かなり分量がありそうに見えます。

しかし、意外と分量は多くないですし、難解でもないので、「ルネサンス期の政治について知りたいという方」にはぜひ読んで欲しい1冊です。

総評

・オススメ度★★★★☆

・読みやすさ★★★★☆

教養をつけるといった意味でも一読してみてはいかがでしょうか。

それではまた〜。

<記事で触れた書籍一覧>

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