こんにちはshun(@bookstyle_book)です!
今回はこちらの本を読了したので、紹介していきます。

『ローマ皇帝伝(上)』スエトニウス 岩波文庫

『ローマ皇帝伝(下)』スエトニウス 岩波文庫
それでは早速、スエトニウス『ローマ皇帝伝』のあらすじや感想を紹介していきます。
『ローマ皇帝伝』あらすじ/要約
本書『ローマ皇帝伝』は「ローマ皇帝達12人の個人生活をまとめた本」です。
上巻では
カエサル/アウグストゥス/ティベリウス
の3人。
下巻では、
カリグラ/クラウディウス/ネロ/ガルバ/オト/ウィッテリウス/ヴェスパシアヌス/ティトゥス/ドミティアヌス
の9人について紹介しています。
『ローマ皇帝伝』で紹介されている内容は、政治的な出来事だけはありません。
ローマ皇帝達の容姿や性格、世間での評判について、本書『ローマ皇帝伝』は取り上げています。
『ローマ皇帝伝』を通して、当時のローマの風俗や、社会を理解することができます。
カエサル
皇帝ではないが、皇帝に匹敵する権力を持ち続けたカエサル。
本書『ローマ皇帝伝』を読むと、カエサルがいかに自分の兵士を寵愛していたかがわかります。
カエサルはどの兵士に対しても愛を持って平等に接しています。
また、カエサルは自分自身の部下に対して「兵士」とは呼ばず、「戦友」と読んでいます。
自分の兵士を身分の低いものとは捉えず、同じような存在として扱っていることがわかります。
カエサルの兵士もカエサルに対して忠誠を誓い、例え命を捨ててもカエサルを守り続けたのです。
カエサルというとどうしても戦いの記録に目がいってしまいます。
しかし、兵士からの人望の厚さもカエサルという人物の魅力を担っています。
『ガリア戦記』でも、カエサルの巧みな戦術や人を惹きつける能力の高さについて書かれています。
アウグストゥスの私生活
ローマ帝国初代皇帝、アウグストゥス。
アウグストゥスは一代でローマ帝国の基礎を作り上げたことで有名です。
そんなアウグストゥスですが、その私生活は質素そのものでした。
アウグストゥスが着用していた衣類や、家に設置されていた家具はかなり質素なものでした。
一般市民から見ても裕福な人の暮らしには見えなかったと言われています。
また、食事に関しても贅沢はしない至って素朴の食生活を送っていたそうです。
そうしてローマ皇帝達の私生活の実態を知ることができるのが本書『ローマ皇帝伝』の魅力になっています。
『ローマ皇帝伝』感想/まとめ
『ガリア戦記』を読んだ直後であったため、カエサルが記述されている部分に注目がいきました。
『ガリア戦記』と重複する部分はあまりなく、カエサルの世間での評判や人柄について記載されています。
連戦連勝したローマの英雄、カエサル。
『ローマ皇帝伝』を読んでいると、そんなカエサルでも悪い評判も存在することがわかります。
カエサルに対する当時の素直な反応を知ることができ、読んでいて興味深かったです。
また、カエサルのような英雄であっても、全てが完璧ではないことを本書『ローマ皇帝伝』を読んで改めて感じました。
本書『ローマ皇帝伝』は政治のような公的な内容ではなく、むしろ皇帝達の私生活を紹介しています。
当時のローマのリアルな皇帝への印象を知ることができ、読んでよかったと思いました。
気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
それではまた〜。
<記事で触れた書籍一覧>

『ローマ皇帝伝(上)』スエトニウス 岩波文庫

『ローマ皇帝伝(下)』スエトニウス 岩波文庫

『ガリア戦記』カエサル 岩波文庫
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